完全ガイド:今戸神社(東京・台東区)

今戸神社(東京・台東区) 神社と寺院
今戸神社(東京・台東区)

東京下町ガイド の「神社と寺院」カテゴリーでは、東京の下町エリアにあるいろいろな神社や寺院をわかりやすく紹介しています。あなたの東京観光におすすめのスポットを毎回 1 つ取り上げます。

今回の記事では、台東区の浅草にある 今戸神社(いまど じんじゃ)を紹介します。

今戸神社は、縁結びと恋愛成就のご神徳(ご利益)で有名な神社です。その理由は、この神社がイザナギとイザナミを祀っているからです。この夫婦神のご神徳には縁結びや恋愛成就があります。

今回の記事では、今戸神社に関する以下の内容をやさしく解説します。

  • 歴史
  • 祀られている神さま
  • 見どころ
  • アクセス方法
  • その他

この記事を読むことで、今戸神社についてより深く理解できます。今戸神社を訪れる際は、ぜひこの記事を参考にしてください。

この記事には英語版もあります。詳細については、次の記事を参照してください。

由緒(歴史)

今戸神社(東京・台東区)
今戸神社(東京・台東区)

今戸神社によると、この神社の始まりは 11 世紀にまでさかのぼります。

1051 年(永承 6 年)、前九年の役(ぜんくねん の えき)が始まりました。陸奥国(むつ の くに)の豪族である 安倍氏(あべ し)が朝廷に対して反乱を起こしたのです。陸奥国は、現在の東北地方です。

この反乱を鎮めるために、朝廷は 源 頼義(みなもと の よりよし)を陸奥国に派遣しました。彼は河内国(かわち の くに)の武士です。河内国は、現在の大阪府の一部です。

陸奥国に向かう途中、彼は京都の 岩清水八幡宮(いわしみず はちまんぐう)で勝利を祈りました。岩清水八幡宮は、戦いの神さまである 應神天皇(おうじん てんのう)を祀る神社です。

戦いに勝った源頼義は、應神天皇にとても感謝しました。

1063 年(康平 6 年)、源頼義は、石清水八幡宮の應神天皇を浅草に勧請(かんじょう)しました。勧請とは、神さまや仏さまの分霊(分身)を他の場所で祀ることです。

これが 今戸神社の始まりです。当時は 今戸八幡(いまど はちまん)と呼ばれていました。

今戸八幡は被災と再建を繰り返しています。1636 年(寛永 13 年)、第三代将軍の 徳川 家光(とくがわ いえみつ)の命により、伊予守の 船越 永景(ふなこし ながかげ)と但馬守の 八木 宗直(やぎ むねなお)は今戸八幡を再建しました。

1937 年(昭和 12 年)、今戸八幡は、近隣にあった 白山神社(はくさん じんじゃ)を合祀しました。その際、今戸八幡は、今戸神社に名前を変更しました。

1923 年(大正 12 年)の関東大震災や 1945 年(昭和 20 年)の東京大空襲など、今戸八幡はことあるごとに被災しています。現在の社殿が完成したのは、1971 年(昭和 46 年)です。

神さまとご神徳(ご利益)

今戸神社(東京・台東区)
今戸神社(東京・台東区)

應神天皇

今戸神社の主神(しゅしん)は、應神天皇(おうじん てんのう)です。主神とは、その神社で中心となる神さまのことです。

應神天皇は、日本の第 15 代天皇を神格化したものです。この神さまは、誉田別命(ほんたわけ の みこと)や 八幡神(はちまんしん)とも呼ばれています。

應神天皇は、戦いの神さまです。この神さまの主なご神徳(ご利益)は、次のとおりです。

  • 武運長久(ぶうん ちょうきゅう):戦いでの幸運が長く続く
  • 勝負運向上(しょうぶうん こうじょう):勝負に勝てる
  • 除災招福(じょさいしょうふく):あらゆる災いを取り除く
  • その他

伊弉諾尊

伊弉諾尊(いざなぎ の みこと)も今戸神社の主神です。伊弉諾尊は、妻の 伊弉冉尊(いざなみ の みこと)と共に日本列島を構成する島々や多くの神さまを生みました。

伊弉諾尊は白山神社の祭神でした。1937 年(昭和 12 年)に今戸神社が白山神社を合祀したため、今戸神社の祭神になりました。

伊弉諾尊は、国産みと神産みの神さまです。この神さまの主なご神徳(ご利益)は、次のとおりです。

  • 夫婦円満(ふうふ えんまん):夫婦が仲良く暮らせる
  • 子孫繁栄(しそん はんえい):自分の子どもや孫たちが幸せに暮らせる
  • 長寿繁栄(ちょうじゅ はんえい):健康で長生きできる
  • 縁結び(えんむすび):良い相手と出会える
  • その他

伊弉冉尊

伊弉冉尊(いざなみ の みこと)も今戸神社の主神です。夫の 伊弉諾尊(いざなぎ の みこと)と共に、日本列島を構成する島々や多くの神さまを生みました。

伊弉冉尊は白山神社の祭神でした。1937 年(昭和 12 年)に今戸神社が白山神社を合祀したため、今戸神社の祭神になりました。

伊弉冉尊は、国産みと神産みの神さまです。この神さまの主なご神徳(ご利益)は、次のとおりです。

  • 夫婦円満(ふうふ えんまん):夫婦が仲良く暮らせる
  • 子孫繁栄(しそん はんえい):自分の子どもや孫たちが幸せに暮らせる
  • 長寿繁栄(ちょうじゅ はんえい):健康で長生きできる
  • 縁結び(えんむすび):良い相手と出会える
  • その他

福禄寿

今戸神社は、七福神の 福禄寿(ふくろくじゅ)を祀っています。この神さまは、福禄人(ふくろくじん)とも呼ばれます。

福禄寿は、幸福、財産、長寿の神さまです。この神さまの主なご神徳(ご利益)は、次のとおりです。

  • 招徳人望(しょうとく じんぼう):人に慕われる
  • 金運上昇(きんうん じょうしょう):お金に関する運勢が良くなる
  • 健康長寿(けんこう ちょうじゅ):健康で長生きできる
  • その他

見どころ

巨大な招き猫

今戸神社の境内のいたるところに招き猫を見かけます。招き猫は浅草が発祥の地という説があるため、この地区にある今戸神社でも招き猫をあちらこちらに取り入れています。

その中でも必見なのが本殿に祀られている約 2m の巨大な招き猫です。伝統的な今戸焼の招き猫(〆猫) ではなく、常滑焼の招き猫に近い形状をしています。

その巨大さに加え、左手をかなり高くかかげていることから、かなり遠くからも良縁を引き寄せてくれそうです。

石なで猫

今戸神社(東京・台東区)
今戸神社(東京・台東区)

本堂の手前には石なで猫の像と呼ばれる、石製の夫婦の招き猫が祀られています。この石なで猫を撫でた後に写真を撮り、それをスマートフォンなどの待ち受け画面にすると金運アップなどの願いがかなうといわれています。

絵馬

今戸神社(東京・台東区)
今戸神社(東京・台東区)

今戸神社の絵馬は円形をしています。今戸神社によると、「円(えん)」と「縁(えん)」の語呂合わせとのことです。

境内には数多くの絵馬が掛けられています。そのことからも、この神社が縁結びの神さまとして人気があることを物語っています。

福猫

今戸神社(東京・台東区)
今戸神社(東京・台東区)今戸神社(東京・台東区)

今戸神社の境内では、猫がくつろいでいる姿を見かけます。特に何かご利益があるとかではないのですが、心がほっこりします。

この周辺で境内に猫がいる神社は、次のとおりです。

  • 小野照崎神社(おのてるさき じんじゃ)
  • 藏前神社(くらまえ じんじゃ)
  • 吉原神社(よしわら じんじゃ)

ただし、吉原神社は遭遇する確率がとても低いようです。

浅草名所七福神(福禄寿)

今戸神社の福禄寿は、浅草名所七福神(あさくさ などころ しちふくじん)の 1 柱(はしら)に数えられています。浅草名所七福神とは、東京都の台東区と荒川区にある 9 つの社寺に祀られている七福神のことです。

浅草名所七福神めぐりは、おすすめの浅草観光の 1 つです。通常、七福神めぐりは正月に行いますが、浅草名所七福神めぐりはいつでも楽しむことができます。

浅草名所七福神の詳細については、次の記事を参照してください。

下町八福神(縁結び)

今戸神社は、下町八福神(したまち はちふくじん)の 1 つです。下町八福神とは、東京の中央区と台東区にある 8 つの神社のことです。

下町八福神では、それぞれの神社ごとに異なるご神徳(ご利益)があります。今戸神社のご神徳は「縁結び」です。

下町八福神すべてを参拝することを「下町八福神めぐり」や「下町八社福参り」といいます。下町八福神めぐりは、地域おこしの一環として 1981 年(昭和 56 年)に始まりました。

その名のとおり、下町八福神はすべて東京の下町にあります。8 つの神社をめぐることで、下町の名所旧跡を楽しんだり、下町情緒を味わったりできます。

下町八福神の詳細については、次の記事を参照してください。

各種情報

社務所の受付時間

  • 午前 9 時から午後 4 時まで

電話番号

  • 03-3872-2703

住所

  • 〒111-0024 東京都 台東区 今戸 1-5-22

地図

アクセス(電車)

  • 銀座線の 浅草駅 から徒歩 15 分
  • 浅草線の 浅草駅 から徒歩 15 分
  • 東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の 浅草駅 から徒歩 15 分

アクセス(めぐりんバス)

  • 北めぐりん(浅草まわり)の リバーサイド スポーツ センター前 停留所(停留所の番号:4 番)から徒歩 1 分
  • ぐるーりめぐりんの リバーサイド スポーツ センター前 停留所(停留所の番号:16 番)から徒歩 2 分

北めぐりん(浅草まわり)の停留所は、今戸神社の前の道路沿いにあります。ぐるーりめぐりんの停留所は、リバーサイド スポーツ センターの前にあります。

めぐりんバスは台東区のコミュニティ バスです。台東区を観光する場合、めぐりんバスはとても便利です。めぐりんバスの詳細については、次の記事を参照してください。

アクセス(都営バス)

  • 都営バス(東 42-3・南千住車庫前行き)の リバーサイド スポーツ センター前 停留所 から徒歩 1 分
  • 都営バス(東 42-3・浅草雷門行き)の リバーサイド スポーツ センター前 停留所 から徒歩 2 分

南千住車庫前行きのバスの停留所は、今戸神社の前の道路沿いにあります。浅草雷門行きのバスの停留所は、リバーサイド スポーツ センターの前にあります。

公衆トイレの有無

  • なし(徒歩 3 分ほどの距離にあるリバーサイド スポーツ センターの野球場の横に公衆トイレがあります)

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