東京下町ガイド の「下町めぐり」カテゴリでは、東京の下町エリアのおすすめ観光コースを取り上げています。毎回テーマを1 つ選び、ガイドなしでも気軽に楽しめるモデル コースを紹介します。
今回のテーマは、「浅草寺のライトアップ」です。
昼の浅草寺は、たくさんの参拝客で活気にあふれています。しかし、夜の静かな浅草寺はそれとは違った魅力があります。その理由の 1 つがライトアップです。
浅草寺は、2003 年(平成 15 年)から 毎日 ライトアップを行っています。ライトアップの時間は、原則として 日没から午後 11 時まで です。
ライトアップされた浅草寺はとても幻想的です。このライトアップを見るだけでも浅草寺を訪れる価値があります。あなたが東京下町めぐりや浅草観光をする際の参考にしてください。
ツアーの概要
今回の東京下町めぐりでは、浅草寺のライトアップを楽しみます。浅草文化観光センターの展望台から始まり、雷門、浅草仲見世通り、宝蔵門、そして、浅草寺の境内を散策します。
こんな人におすすめ
あなたが以下のいずれかに該当する場合、今回の東京下町めぐりはおすすめです。
- 夕方以降も浅草寺を楽しみたい
- 東京の下町を散策したい
- ライトアップを楽しみたい
- その他
時間の目安
- 時間の目安:約 30 分
集合場所と解散場所
- 集合場所:銀座線の浅草駅(1 番出口)
- 解散場所:銀座線の浅草駅(1 番出口)
今回歩いたルート
今回歩いたルートは、つぎのとおりです。
- 銀座線の浅草駅(1 番出口)
- 浅草文化観光センター
- 雷門(かみなりもん)
- 仲見世通り(なかみせどおり)
- 伝法院通り(でんぼういんどおり)
- 宝蔵門(ほうぞうもん)と五重塔(ごじゅうのとう)
- 本堂
- 奥山門(おくやまもん)
- 薬師堂(やくしどう)
公衆トイレの場所
- 浅草駅
- 浅草文化観光センター
- 浅草仲見世通り
- 浅草寺
- その他
浅草寺のライトアップの時間
ライトアップの時間は、原則として日没から午後 11 時です。ただし、変更になる場合があるので注意してください。
例えば、東京オリンピック開催中は午前 4 時までライトアップを行っていました。新型コロナ ウイルスの感染拡大に伴って緊急事態宣言が出たときは、午後 8 時で終了していました。
ルートの解説
銀座線の浅草駅(1 番出口)
今回の東京下町めぐりの集合場所は、銀座線の浅草駅(1 番出口)です。この場所を選んだ理由は、浅草寺の雷門に一番近いからです。また、この出口はエレベーターもあるため、年配の方にも便利です。
すぐ近くに浅草線の浅草駅の改札があります。しかし、浅草線の浅草駅はおすすめできません。その理由は、つぎのとおりです。
- 改札から地上出口までかなり歩く
- 長い階段の上り下りがある
- エレベーターやエスカレーターがない
上の写真の右側の道路は 雷門通り です。雷門通りを右に進むと浅草寺の雷門に着きます。
浅草文化観光センター
浅草文化観光センターは、台東区の観光案内施設です。この施設の場所は、雷門の道路向かいです。銀座線の浅草駅(1 番出口)からは徒歩 1 分くらいです。
浅草文化観光センターの 8 階には、午後 10 時まで利用できる展望テラスがあります。この展望テラスからは、浅草寺のライトアップを一望することができます。
浅草文化観光センターの展望テラスからは、東京スカイツリーも見ることができます。高いところから見る東京スカイツリーも格別です。
なお、浅草文化観光センターの展望テラスでは三脚を使うことができません。この点に注意してください。
雷門(かみなりもん)
雷門(かみなりもん)は浅草寺の第一の正門(せいもん)です。浅草や浅草寺と聞くと、この雷門を思い浮かべる人も多いかもしれません。写真撮影の人気スポットとして、いつもたくさんの観光客で賑わっています。
雷門の正式名称は、風雷神門(ふうらいじんもん)です。この正式名称の由来は、この門の両側に風神と雷神の像が安置されているためです。
雷門の詳細については、つぎの記事を参照してください。
また、雷門の左手にスターバックス コーヒー雷門店があります。この店舗では雷門をデザインしたグッズを販売しています。
仲見世通り(なかみせどおり)
仲見世通り(なかみせどおり)は、浅草寺の雷門から宝蔵門(ほうぞうもん)までの参道にある商店街です。250 メートルの距離に 90 店ほどの土産屋が並んでいます。
仲見世通りの公式サイトによると、仲見世通りは 300 年以上の歴史を持つ、日本で最も古い商店街の 1 つとのことです。
仲見世通りのすべての店のシャッターには 浅草絵巻(あさくさ えまき)と呼ばれるシャッター壁画が描かれています。浅草絵巻は、浅草の歴史や四季折々の伝統行事を取り上げています。
伝法院通り(でんぼういんどおり)
伝法院通り(でんぼういんどおり)は、仲見世通りを東西に横切る商店街です。この通りにもたくさんの土産屋や飲食店が並んでいます。
伝法院通りの街灯は、地口行灯(じぐち あんどん)になっています。地口(じぐち)は江戸時代に流行した言葉遊びです。例えば、「笑う門には福来る」をもじって「笑う顔にはフグきたる」とするといった具合です。
伝法院通りでは、いろいろな地口を街灯にデザインしてあります。その 1 つひとつを見て回るもの良いかも知れません。
昼間の伝法院通りの地口行灯の詳細については、つぎの記事を参照してください。
伝法院通りは、東京スカイツリーの撮影スポットでもあります。伝法院通りから東の方角を向くと東京スカイツリーを見ることができます。
また、伝法院通りのあちらこちらに歌舞伎の「白浪五人男(しらなみ ごにん おとこ)」の登場人物の人形が配置されています。例えば、上の写真では右側の店の屋根に 1 体座っています。
「白波五人男」の人形が配置されているのは、この話の作者の河竹黙阿弥(かわたけ もくあみ)が伝法院通りの近くに住んでいたことが理由です。
宝蔵門(ほうぞうもん)と五重塔(ごじゅうのとう)
宝蔵門(ほうぞうもん)は、雷門から仲見世通りを通ったところにある門です。宝蔵門には、2 体の仁王(におう)の像が安置されています。そのため、以前は仁王門(におうもん)と呼ばれていました。
宝蔵門は 2 階建ての門です。2 階には、国の重要文化財である「元版一切経(げんばん いっさい きょう)」という経典が保管されています。
宝蔵門の左奥には五重塔(ごじゅうのとう)があります。
浅草寺によると、この塔が最初に建てられてのは 942 年(天慶 5 年)頃とのことです。また、最初は三重塔でした。五重塔に建て替えられたのは、1648 年(慶安元年)です。
この塔は、焼失と再建を繰り返しています。現在の五重塔は 1973 年(昭和 48 年)に再建されました。
五重塔の最上階には、仏舎利(ぶっしゃり)が保管されています。仏舎利は、仏教の開祖である釈迦(しゃか)の遺骨のことです。
本堂
宝蔵門(ほうぞうもん)から見た本堂です。浅草寺の本堂は、聖観世音菩薩(しょう かんぜおん ぼさつ)を祀っています。そのため、この本堂は観音堂(かんのんどう)とも呼ばれます。
浅草寺の本堂が最初に建てられたのは、628 年(推古 36 年)です。この本堂は、焼失と再建を繰り返しています。現在の本堂は 1958(昭和 33 年)に再建されました。
浅草寺の本堂が開いている時間は、つぎのとおりです。
- 午前 6 時から午後 5 時(4 月から 9 月まで)
- 午前 6 時 30 分から午後 5 時(10 月から 3 月まで)
ただし、本堂が開いていない時間でも参拝することができます。
浅草寺の本堂を右から見たところです。この場所からは、浅草寺の本堂、五重塔、そして、手水舎(ちょうずや)を 1 枚に写すことができます。
浅草寺の本堂の裏で撮影した写真です。
ここは個人で気にお気に入りの撮影スポットです。浅草寺の本堂と五重塔を 1 枚に写すことができます。また、この写真の右手には小川が流れています。そのせせらぎの音がとても心を癒やしてくれます。
奥山門(おくやまもん)
奥山門(おくやまもん)は、本堂を正面に見たときに左側にあります。奥山門を通り抜けると奥山おまいりまち商店街があります。
奥山門からは五重塔と東京スカイツリーを同時に見ることができます。ここも個人的にお気に入りの撮影スポットです。
薬師堂(やくしどう)
薬師堂(やくしどう)は、浅草寺の境内の西側にあります。薬師堂の近くには、淡島堂(あわしまどう)や影向堂(ようごうどう)があります。
浅草寺によると、徳川家光(とくがわ いえみつ)が 1649 年(慶安 2 年)にこの薬師堂を建てたとのこと。以前は浅草寺の本堂の裏にありましたが、1994 年(平成 6 年)に現在地に移されました。
その名のとおり、薬師堂は、医薬の仏さまである薬師如来(やくし にょらい)を祀っています。この仏さまは、病気治癒(特に眼病)のご利益で有名です。