東京下町めぐり:佃から清澄白河まで歩く

明治丸(東京・江東区) 東京下町めぐり
明治丸(東京・江東区)

東京下町ガイド の「東京下町めぐり」カテゴリでは、東京の下町エリアのおすすめ観光コースを取り上げています。毎回テーマを1 つ選び、ガイドなしでも気軽に楽しめるモデル コースを紹介します。

今回のテーマは、「(つくだ)から 清澄白河(きよすみ しらかわ)にかけてを散策する」です。なお、今回は今まで以上に行きあたりばったりのツアーとなっています。

佃は 隅田川(すみだがわ)の河口にある人工の島です。この地域は、1968 年(昭和 43 年)まで 佃島(つくだじま)と呼ばれていました。

佃には、昔ながらの下町の町並みと近代的な高層ビル郡とが同居しています。また、隣にはもんじゃストリートで有名な 月島(つきしま)があります。

清澄白河は、江東区の清澄(きよすみ)と白河(しらかわ)を含む地域のことです。佃と同じく、昔ながらの下町の町並みが残っています。

清澄白河には、おしゃれなカフェが数多くあり、「コーヒーの聖地」と呼ばれています。そのため、この地域は若い人たちを中心に人気があります。

この記事では、佃から清澄白河まで歩くコースの一例を紹介します。あなたが東京下町めぐりをする際の参考にしてください。なお、今回のツアーの時間の目安は 1 時間 30 分ほどです。

ツアーの概要

今回の東京下町めぐりでは、(つくだ)から 清澄白河(きよすみ しらかわ)まで歩きます。途中、門前仲町(もんぜんなかちょう)と 深川(ふかがわ)を経由します。

また、今回のツアーには裏テーマがあります。それは、「肉のたかさご のやき豚コロッケを食べる」というものです。肉のたかさごは、月島駅の近くにある精肉店です。

今回は、やき豚コロッケを食べた後、清澄通り(きよすみ どおり)を北に進み清澄白河を目指します。途中、門前仲町で食事を楽しんだり、清澄庭園(きよすみ ていえん)を散策したりします。

こんな人におすすめ

あなたが次のいずれかに該当する場合、今回の東京下町めぐりはおすすめです。

  • 月島で佃煮やもんじゃ以外のものを食べたい。
  • 東京の町並みを楽しみたい。
  • その他

時間の目安

  • 時間の目安: 1 時間 30 分

集合場所と解散場所

  • 集合場所:大江戸線・有楽町線の 月島駅(4 番出口)
  • 解散場所:大江戸線・半蔵門線の 清澄白河駅(A3 出口)

訪問場所の一覧

  1. 大江戸線の月島駅
  2. 肉のたかさご
  3. 相生橋
  4. 中の島公園
  5. 黒船橋
  6. シュプリーム キッチン アンド バー(インド料理)
  7. 清澄庭園
  8. デニーズ清澄店
  9. 清澄白河駅

公衆トイレの場所

  • 月島駅
  • 清澄白河駅
  • 相生橋
  • 越中島公園
  • 門前仲町交番の裏
  • 油掘川公園
  • 深川一丁目児童遊園
  • 清澄児童遊園
  • その他

ツアーの詳細

基礎知識

佃について

佃のある地域は、もともと隅田川の中洲でした。江戸時代、その中州をもとに人工の島が作られました。この島の当時の名前は佃島です。

佃の歴史については、住吉神社(すみよし じんじゃ)と深い関わりがあります。詳細については、次の記事の「由緒(歴史)」を参照してください。

ルートの解説

月島駅(4 番出口)

月島駅(東京・中央区)
月島駅(東京・中央区)

今回の集合場所(出発地)は、月島駅(つきしまえき)の 4 番出口です。月島駅は大江戸線と有楽町線が乗り入れていますが、どちらの路線でも問題ありません。

佃島(東京・中央区)
佃島(東京・中央区)

月島駅(4 番出口)から地上へ出ると、右側に 清澄通り(きよすみ どおり)があります。そのまま、清須通りに沿って 2 分ほど歩きます。

肉のたかさご

肉のたかさご(東京・中央区)
肉のたかさご(東京・中央区)

月島駅(4 番出口)から 2 分ほど歩くと、肉のたかさご に着きます。肉のたかさごは、1947 年(昭和 22 年)創業の精肉店です。

今回は、持ち帰り用にやき豚スライスのたれ漬と、食べ歩き用にやき豚コロッケを買いました。やき豚コロッケにはソースもかけてもらいました。

相生橋

相生橋(東京・中央区)
相生橋(東京・中央区)

肉のたかさごを出て左に進みます。肉のたかさごから 3 分ほど歩くと 相生橋(あいおい ばし)に着きます。相生橋は、隅田川の支流の 1 つである、晴海運河(はるみ うんが)にかかる橋です。

相生橋は中央区と江東区を結ぶ橋です。上の写真の場所から見ると、相生橋の手前が中央区、渡りきったことろが江東区になります。

相生橋の中央区側には、晴海運河に沿って 石川島公園(いしかわじま こうえん)があります。上の写真では左端の部分が公園の入口です。

今回は、石川島公園で晴海運河を眺めながらやき豚コロッケを食べました。自然を眺めながらおいしいものを食べるとそれだけで満足できますね。

石川島公園(東京・中央区)
石川島公園(東京・中央区)

石川島公園は桜の名所です。上の写真は過去(2023 年 4 月)に撮影したものですが、雰囲気は伝わるでしょうか?

また、石川島公園から見て晴海運河の対岸にある、越中島公園(えっちゅうじま こうえん)も桜の名所として有名です。

相生橋(東京・中央区)
相生橋(東京・中央区)

石川島公園を出た後、相生橋を渡ります。そのまま渡っても良かったのですが、今回は清澄通りの向こう側の歩道を使いました。

中の島公園

中の島公園(東京・江東区))
中の島公園(東京・江東区))

相生橋の下には、中の島公園(なかのしま こうえん)があります。この公園は、晴海運河の中洲に作られた水上公園です。

今回は中の島公園から相生橋や晴海運河を眺めました。先ほどの石川島公園と同じく、この公園もリラックスできるポイントです。

明治丸

明治丸(東京・江東区)
明治丸(東京・江東区)

中の島公園から江東区に渡ると、東京海洋大学の 明治丸(めいじまる)が見えてきます。明治丸は、日本で一番古い鉄製の蒸気船です。

明治丸は、19 世紀の後半にイギリスで作られた 灯台巡視船(とうだい じゅんし せん)です。灯台巡視船とは、灯台のメンテナンスを行うための船のことです。

明治丸は、当時の日本で一番優れた船であったため、いろいろな使われ方をしました。その 1 つの例が、明治天皇の御座船 (ござぶね)として使われたことです。

越中島

越中島二丁目(東京・江東区)
越中島二丁目(東京・江東区)

明治丸を見学した後は、清澄通りに戻ります。そして、この通りに沿ってそのまま進みます。

ちなみに、この辺りは 越中島(えっちゅうじま)といいます。この地名は、17 世紀の前半に越中守(えっちゅう の かみ)榊 照清(さかきばら てるひさ)の屋敷があったことに由来するといわれています。

榊原 照清は、徳川家康(とくがわ いえやす)が死去した際、祭祀(さいし)を行った人です。

黒船橋

黒船橋(東京・江東区)
黒船橋(東京・江東区)

相生橋から道なりに清澄通りを 7 分ほど歩くと、黒船橋(くろふねばし)に着きます。黒船橋は、大横川(おおよこ がわ)にかかる橋です。

黒船橋の名前の由来は、この橋の近所にある 黒船稲荷神社(くろふね いなり じんじゃ)といわれています。この神社の境内には、「東海道四谷怪談」の作者である 四世鶴屋南北(よだいめ つるや なんぼく)の自宅があったことで知られています。

大横川(東京・江東区)
大横川(東京・江東区)

大横川は、桜の名所として知られています。特に夜になるとライトアップされた夜桜を楽しむことができます。

門前仲町(東京・江東区)
門前仲町(東京・江東区)

黒船橋を過ぎたあたりが 門前仲町(もんぜん なかちょう)です。この地名は、この辺りが 永代寺(えいだいじ)の門前町だったことに由来します。永代寺は、17 世紀から 19 世紀にかけて 富岡八幡宮(とみおか はちまんぐう)の別当だった寺院です。

シュプリーム キッチン アンド バー(インド料理)

シュプリーム キッチン アンド バー(東京・江東区)
シュプリーム キッチン アンド バー(東京・江東区)

清澄通りをそのまま進み、門前仲町 交差点を過ぎると左側に シュプリーム キッチン アンド バー があります。今回はこのインド料理レストランで遅めの昼食を楽しみました。

シュプリーム キッチン アンド バー(東京・江東区)
シュプリーム キッチン アンド バー(東京・江東区)

今回は、ランチ メニューのビール セットを注文しました。これは、ビール、2 種類のインド カレー、チキン ティッカ、サラダ、そして、ナンかライスが付いたメニューです。

とてもおいしい料理だったのですが、肉のたかさごのやき豚コロッケを食べたばかりだったため、すぐにお腹いっぱいになってしましました。とても残念です。

深川

深川(東京・江東区)
深川(東京・江東区)

シュプリーム キッチン アンド バーでランチを楽しんだ後、さらに清澄通りを進みました。首都高速を過ぎた辺りから東京スカイツリーが見えてきました。ここから先が 深川(ふかがわ)です。

法乗院

法乗院 深川えんま堂(東京・江東区)
法乗院 深川えんま堂(東京・江東区)

今回は立ち寄らなかったのですが、清澄通りの向こう側に 法乗院(ほうじょういん)がありました。法乗院は 深川えんま堂 の名前で知られる寺院です。

法乗院には、日本で一番大きな閻魔大王の像があります。この像はコンピューター制御されていることで知られています。

深川(東京・江東区)
深川(東京・江東区)

採荼庵跡

採茶庵跡(東京・深川)
採茶庵跡(東京・深川)

清澄通りをさらに進むと、採荼庵跡(さいとあん あと)に着きます。この場所は、江戸時代の廃人である 杉山 杉風(すぎやま さんぷう)の庵があった場所です。

杉山 杉風は、18 世紀の俳人である 松尾芭蕉(まつお ばしょう)の弟子だった人です。松尾 芭蕉が 奥の細道 の旅にで出る前に採荼庵に滞在していました。

そのため、採荼庵跡の前には松尾 芭蕉の像が設置されています。

清澄庭園

清澄庭園(東京・江東区)
清澄庭園(東京・江東区)

清澄通りをさらに進むと 清澄庭園(きよすみ ていえん)に着きます。この庭園は、17 世紀から 18 世紀の商人 紀伊國屋 文左衛門(きのくにや ぶんざえもん)の邸宅があったといわれています。

清澄庭園(東京・江東区)
清澄庭園(東京・江東区)

満腹だったこともあり、清澄庭園を散策しました。150 円の入園料でこんなにすばらしい日本庭園を見ることができるのは大満足ですね。ただ、庭園内に茶室などの休憩所があるともっとうれしいのですけど。

デニーズ清澄店

デニーズ清澄店(東京・江東区)
デニーズ清澄店(東京・江東区)

清澄庭園には喉の乾きを癒せる休憩所がなかったため、清澄庭園の近くにあるデニーズに立ち寄りました。5 月にも関わらず、この日はかなり日差しが強かったため、冷房の効いた店内で休憩したかったのです。

かき氷が食べたかったのですが、デニーズではかき氷を提供していないのですね。時期的にまだ早かったのかもしれません。

清澄白河駅

清澄白河駅(東京・江東区)
清澄白河駅(東京・江東区)

デニーズを出た後は、清澄白河駅(A3 出口)から帰宅しました。今回は食事も含めて 2 時間ほどの散策でした。

今回のルートでは、越中島のあたりで歩道橋を渡る必要があります。それ以外は平坦な道ですし、清澄通りをまっすぐ歩くだけであるため、比較的すべての人におすすめです。

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