この記事では、東京の正宝院(しょうぼういん)を紹介します。
正宝院は、東京の台東区にある、天台宗の寺院です。正式名称は龍光山 正宝院(りゅうこうざん しょうぼういん)ですが、昔から飛不動尊(とびふどうそん)の名前で親しまれています。
この寺院は、国際通りの龍泉交差点の近くにあります。また、最寄り駅である日比谷線の三ノ輪駅(1b 出口)からは徒歩 8 分くらいです。
正宝院の本尊は、救済の仏さまである、不動明王(ふどう みょうおう)です。この仏さまのご利益は、煩悩退散、厄除け、商売繁盛などです。
正宝院を建てたのは、修験僧の正山(しょうざん)です。1530 年、正山は、不動明王のお告げに従い、竜泉にこの寺院を建てました。
なお、この記事はやさしい日本語版もあります。詳細については、つぎの記事を参照してください。
由緒(歴史)
正宝院によると、この寺院の始は 16 世紀にまでさかのぼります。
その昔、正山(しょうざん)という、修験僧がいました。修験僧は、山岳信仰(山を神さまと考える宗教)である、修験道の僧侶のことです。
正山は大峯山(おおみねさん)で修行しました。大峰山は、奈良県の南部にある山上ヶ岳(さんじょうがたけ)のことです。
修験道の開祖である、役小角(えん の おづぬ)は、この大峰山で悟りを開きました。そのため、大峰山は修験道の聖地です。正山が大峰山で修行したのは、これが理由です。
大峰山での修行を終えた後、正山は全国を旅しました。旅の途中、正山は竜泉に来ました。竜泉の人たちは、正山を自分たちの家に泊めるなど、とても親切にしました。
ある夜、正山は龍の夢をみました。正山はこの夢を不動尊のお告げだと考えました。その理由ですが、不動尊と龍は深い関係があるからです。例えば、不動尊が持つ剣には龍が巻き付いています。
正山は、竜泉の人たちのために不動尊の像を作りました。正山は、その不動尊の像に竜泉の人たちのために息災延命(災いがなく、長生きできる)を祈りました。また、正山は自分の旅の安全を祈りました。
これが正宝院の始まりです。1530 年のことです。以降、正宝院は厄除けと旅の安全のための寺院として人びとに信仰されています。
仏さまとご利益
不動明王(ふどう みょうおう)
正宝院の本尊は、不動明王(ふどう みょうおう)です。この仏さまは、「お不動さん」の名前で親しまれています。
不動明王は怒った顔をしていることが特徴です。その恐ろしい表情で魔を退治し、人びとを災いから守るためです。
不動明王は救済の仏さまです。主なご利益は、煩悩退散、厄除け、商売繁盛などです。この仏さまの詳細については、つぎの記事を参照してください。
恵比寿天(えびすてん)
正宝院は、七福神の恵比寿天を祀っています。恵比寿天は漁業と商売の神さまです。主なご神徳(ご利益)は、大漁追福、商売繁盛、家内安全などです。
また、恵比寿天は飛鳥大神(あすか おおかみ)や事代主神(ことしろぬしの かみ)とも呼ばれます。この神さまの詳細については、つぎの記事を参照してください。
見どころ
下谷七福神(恵比寿天)
正宝院の恵比寿天は、下谷七福神(したや しちふくじん)の 1 つです。下谷七福神は、台東区の下谷、根岸、三ノ輪にある 7 つの神社と寺院に祀られている七福神です。
下谷七福神の詳細については、つぎの記事を参照してください。
各種情報
寺務所の受付時間
- 午前 8 時から午後 5 時 30 分まで
電話番号
- 03-3872-3311
住所
- 〒110-0012 東京都 台東区 竜泉 3-11-11
地図
アクセス(電車)
- 日比谷線の 三ノ輪駅 から徒歩 8 分
アクセス(めぐりんバス)
- 北めぐりん(浅草まわり)の 一葉記念館入口 停留所(停留所の番号:15 番)から徒歩 6 分
- 北めぐりん(浅草まわり)の 台東病院 停留所(停留所の番号:17 番)から徒歩 5 分
- 北めぐりん(根岸まわり)の 一葉記念館入口 停留所(停留所の番号:6 番)から徒歩 6 分
- 北めぐりん(根岸まわり)の 台東病院 停留所(停留所の番号:1 番)から徒歩 5 分
- 南めぐりんの 台東病院 停留所(停留所の番号:28 番)から徒歩 5 分
めぐりんバスは台東区のコミュニティ バスです。台東区を観光する場合、めぐりんバスはとても便利です。めぐりんバスの詳細については、つぎの記事を参照してください。
アクセス(都営バス)
- 都営バス(都 08)の 竜泉 停留所 から徒歩 3 分
- 都営バス(草 43)の 竜泉 停留所 から徒歩 3 分
- 都営バス(草 63)の 竜泉 停留所 から徒歩 3 分
公衆トイレの有無
- なし(近所の花園公園や一葉記念公園に公衆トイレがあります)