東京下町ガイド の「イベント」カテゴリーでは、東京下町の期間限定のイベントを紹介しています。あなたの東京観光におすすめのイベントを毎回 1 つ取り上げます。
今回取り上げるのは、墨田区にある 牛嶋神社(うしじま じんじゃ)の 冬のイルミネーション です。
牛島神社は、東京の墨田区にある古い神社です。この神社は旧本所地域(現在の墨田区の南半分)の総鎮守です。総鎮守とは、その地域を守る神社のことです。
今年(2022 年)の 11 月 10 日(木)から牛嶋神社で冬のイルミネーションが始まりました。牛嶋神社と墨田区にとって、これは初めての試みです。この冬のイルミネーションは、来年(2023 年)の 2 月 15 日(水)まで実施されます。
先日、このイルミネーションを見るために牛嶋神社に行ってきました。今回の記事では、その様子を紹介します。あなたが東京下町めぐりや浅草観光をする際の参考にしてください。
冬のイルミネーションの概要
墨田区では、以前から東京スカイツリー タウン、東京ミズマチ、そして、すみだリバー ウオークで冬のイルミネーションを実施していました。今年(2022 年)はそこに牛嶋神社が加わりました。
この冬のイルミネーションのテーマは、「伝統と革新が交差するイースト TOKYO 光の祭典」です。
墨田区には、最先端の電波塔である東京スカイツリーがあります。それ以外にも、墨田区は江戸時代から続く伝統工芸でも有名です。最先端と伝統。この冬のイルミネーションでは、その対比を楽しむことができます。
実施期間と実施時間
墨田区の観光サイト によると、冬のイルミネーションの実施期間は、つぎのとおりです。
- 開始日:2022 年 11 月 10 日(木)
- 終了日: 2023 年 2 月 15 日(水)
なお、実施時間は 午後 4 時 から 午後 10 時 です。
牛嶋神社について
牛嶋神社は、東京の墨田区にある古い神社です。社伝によると、860 年(貞観 2 年)、天台宗の僧侶である 円仁(えんにん)がスサノオの神託を受けて牛嶋神社を建てたとのことです。
円仁は 慈覚大師(じかく だいし)とも呼ばれる高僧です。円仁は、台東区の 浅草寺(せんそうじ)の中興の祖(ちゅうこうのそ)でもあります。中興の祖とは、寺院などを復興させた人物のことです。
昔から牛嶋神社は牛と縁が深いことで有名です。撫牛(なでうし)や狛牛(こまうし)など、境内には牛にまつわるものがたくさんあります。
牛嶋神社の鳥居は珍しい形をしています。三輪鳥居(みわ とりい)や 三ツ鳥居(みつとりい)とも呼ばれ、大きな鳥居の左右に小さな鳥居が付いています。牛嶋神社に行った際はこの鳥居も必見です。
牛嶋神社と浅草寺の詳細については、つぎのブログ記事を参照してください。
アクセス(牛嶋神社への行き方)
牛嶋神社は隅田公園(墨田区側)にあります。隅田川の反対側にも隅田公園(台東区側)があるので注意してください。
東京スカイツリーから牛嶋神社へ行く場合、小梅牛嶋通り が便利です。とうきょうスカイツリー駅北 交差点から小梅牛嶋通りを通れば、隅田公園まで徒歩 7 分ほどです。
浅草寺から牛嶋神社へ行く場合、2 通りのルートがあります。すみだリバー ウォーク と通るルートと 言問橋(ことといばし)を通るルートです。いずれのルートでも浅草寺から牛嶋神社までは徒歩 10 分ほどです。
すみだリバー ウォークを使う場合、浅草寺の二天門(にてんもん)から出発します。二天門を出てまっすぐ進むと隅田公園(台東区側)の展望スクエアに着きます。
展望スクエアを右に曲がり、少し進んだところにすみだリバー ウォークがあります。すみだリバー ウォークを渡ると隅田公園(墨田区側)に着きます。
言問橋を使う場合、浅草寺の裏門から出発します。浅草寺の裏門の目の前に言問通りがあります。言問通りを東に向かって進むと言問橋に着きます。牛嶋神社は、言問橋を渡ってすぐ右にあります。
浅草エリアから牛嶋神社まで歩く場合、つぎのブログ記事も参照してください。
所感
今回、わたしたちが牛嶋神社に行ったのは、土曜日の午後 8 時ごろです。神社に到着したとき、それほど混んでいませんでした。牛嶋神社の冬のイルミネーションは今年から始まったため、まだ知名度が高くないのかもしれません。
このイルミネーションのテーマは「伝統と革新の交差」です。そのため、伝統的な素材である竹をメインの素材に使っています。今回知ったのですが、竹に明かりを灯すことを 竹あかり と呼ぶのだそうです。
牛嶋神社の入り口付近、第一鳥居の前、参道、そして、本殿前の三輪鳥居の前など、あちらこちらに竹あかりが幻想的な光を演出していました。また、竹にも凝ったデザインが施してあり、それらを見比べるのも楽しかったです。
今回、牛嶋神社に行くまでは、鳥居をイルミネーションに使うことは違和感を覚えていました。しかし、実物を見て「これも時代の流れなのかな」と妙に納得しました。
東武鉄道のプレス リリース によると、2022 年 12 月 3 日(土)と 4 日(日)に竹あかりを作るワークショップが開催されるとのことです。ただし、時間や参加費用などが明記されていないため、追って情報が更新されるのかもしれません。
追記(2022 年 11 月 24 日)
竹あかりを制作するワークショップの詳細が発表されました。
- 実施日:2022 年 12 月 3 日(土)と 4 日(日)
- 実施時間:午前 10 時・午後 1 時・午後 3 時(各回 1 時間 30 分)
- 定員:各回 20 人
- 参加費用:無料
- 対象:小学生以上
ワークショップに参加する場合、オンラインでの事前予約が必要とのことです。詳細については、東武鉄道の資料「『竹あかり』制作ワークショップ概要」を参照してください(PDF ファイル)。
正直なところ、夜の隅田公園(墨田区側)はあまり好きな場所ではありませんでした。その理由は、「一部の人たちが風紀上あまり好ましくない目的で公園を利用している」と評判があるからです。
公園内の施設を作り直すなど、墨田区もいろいろな対策を行っています。邪推ですが、牛嶋神社の冬のイルミネーションもその一環ではないかと考えています。