イベント:浅草寺の亡者送りで平和を祈る 2023

浅草寺(東京・台東区) イベント
浅草寺(東京・台東区)

東京下町ガイド の「イベント」カテゴリでは、東京の下町エリアで行なわれる期間限定のイベントを紹介しています。あなたの東京観光におすすめのイベントを毎回 1 つ取り上げます。

今回取り上げるのは、浅草寺(せんそうじ)の新年の行事の 1 つである「亡者送り(もうじゃ おくり)」です。

浅草寺では、毎年 1 月に「温座秘法陀羅尼会(おんざ ひほう だらにえ)」と呼ばれる儀式を行っています。この儀式は、世界や日本の平和を祈るためのもので、7 日間に渡って行われます。そして、亡者送りは、その儀式の最後の祈祷です。

先日(2023 年 1 月 18 日)、浅草寺の亡者送りを見学してきました。この行事を見学したのは今回が初めてだったため、とても興味深い体験でした。

今回の記事では、そのときの様子を紹介します。あなたが東京の下町や浅草を観光する際の参考にしてください。

この記事は英語版もあります。詳細については、次の記事を参照してください。

亡者送りの開催日

2023 年の開催日

  • 2023 年 1 月 18 日(水)午後 5 時

参考:2024 年の開催日(予定)

  • 2024 年 1 月 18 日(木)午後 5 時

会場への行き方

亡者送りは、浅草寺の本堂と境内で行なわれます。

アクセス(電車)

  • 銀座線の 浅草駅(1 番出口)から徒歩 1 分
  • 浅草線の 浅草駅(A4 出口)から徒歩 1 分
  • 東武伊勢崎線(東武スカイツリー ライン)の 浅草駅(正面改札口)から徒歩 3 分
  • つくばエクスプレス線の 浅草駅(A1 出口)から徒歩 10 分

アクセス(めぐりんバス)

  • 北めぐりん(浅草まわり)の 浅草寺北 停留所(停留所の番号:22 番)から徒歩 1 分
  • 北めぐりん(浅草まわり)の 二天門 停留所(停留所の番号:23 番)から徒歩 1 分
  • 北めぐりん(浅草まわり)の 浅草松屋西 停留所(停留所の番号:24 番)から徒歩 2 分
  • 北めぐりん(浅草まわり)の 浅草駅 停留所(停留所の番号:1 番)から徒歩 3 分
  • 東西めぐりんの 雷門通り 停留所(停留所の番号:31 番)から徒歩 2 分
  • 東西めぐりんの 浅草駅 停留所(停留所の番号:32 番)から徒歩 3 分
  • 東西めぐりんの 雷門 停留所(停留所の番号:33 番)から徒歩 1 分
  • ぐるーりめぐりんの 浅草雷門 停留所(停留所の番号:17-2 番)から徒歩 1 分

アクセス(都営バス)

  • 都営バス(草 43)の 浅草雷門 停留所 から徒歩 5 分
  • 都営バス(草 24)の 浅草雷門 停留所 から徒歩 5 分
  • 都営バス(草 42-3)の 浅草雷門 停留所 から徒歩 5 分
  • 都営バス(草 64)の 浅草雷門 停留所 から徒歩 5 分
  • 都営バス(草 64)の 二天門 停留所 から徒歩 1 分
  • 都営バス(上 26)の 浅草二丁目 停留所 から徒歩 2 分
  • 都営バス(都 08)の 浅草二丁目 停留所 から徒歩 2 分

より楽しむための基礎知識

温座秘法陀羅尼会と亡者送り

温座秘法陀羅尼会(おんざ ひほう だらにえ)は、浅草寺が毎年 1 月に行っている法要です。この法要の目的は、世界や日本の平和を祈願することです。温座秘法陀羅尼会は、江戸時代中期(18 世紀)から続く行事とのことです。

温座秘法陀羅尼会は、毎年 1 月 12 日から 18 日の 7 日間に渡って行われます。この法要では、浅草寺のすべての僧侶が交代で合計 168 回の祈祷を行います。最後の祈祷を除き、温座秘法陀羅尼会は非公開の行事です。

亡者送り は、温座秘法陀羅尼会の最後(168 番目)の祈祷です。亡者送りでは、曠野神供(こうや じんく)が行われます。曠野とは荒れた土地のこと、神供とは食べ物などをお供えすることです。

亡者送りの目的は、施餓鬼供養(せがき くよう)です。曠野(荒れた土地)に住む魑魅魍魎(ちみ もうりょう)や餓鬼(がき)に食べ物などを施しを行うことで供養します。

亡者送りの開始時間は、午後 5 時ごろです。祈祷を行う道場の場所は、観音堂の本尊の祈祷申し込み所の後ろです。そのため、儀式自体は見学しやすいとはいえません。

亡者送りの祈祷は、午後 5 時 45 分ごろに終わります。その後、錫杖師(しゃくじょうし)と神供師(じんくし)と呼ばれる鬼の格好をした 2 人の僧侶が登場します。亡者送りの名前もこの鬼の姿に由来します。

2 人の鬼は、松明(たいまつ)と儀式の供物を持って浅草寺の境内を周ります。鬼たちは、最後に浅草寺の本堂の裏にある 銭塚地蔵堂(ぜにづか じぞうどう)に松明と供物を埋めます。これで 7 日間の儀式は終了します。

浅草寺によると、鬼の持つ松明の炎は、災いを浄化するとのことです。そのため、この松明から落ちた炭を縁起物として持ち帰る人もいるそうです。

今回のルートの解説

今回のイベントは、浅草寺の本堂と境内で行なわれます。そのため、亡者送りの鬼たちが本堂から出てくる前に お水舎(おみずや)の前で待機しました。大まかなルートは、次のとおりです。

  1. 浅草寺の本堂
  2. 境内
  3. お水舎

観音堂

浅草寺(東京・台東区)
浅草寺(東京・台東区)

観音堂(かんのんどう)とは、浅草寺の本堂のことです。今回は、午後 4 時 45 分ごろに参拝を済ませました。

上の写真の右奥に祈祷申し込み所があります。温座秘法陀羅尼会はその後ろで行われています。隙間から儀式を覗くことができますが、人混みが激しいため、ゆっくりと落ち着いて見ることはできません。

境内

浅草寺(東京・台東区)
浅草寺(東京・台東区)

参拝を済ませた後は、浅草寺の境内を散策しました。亡者送りが行なわれることもあり、心なしかいつもより参拝客が多かった気がします。

亡者送りの儀式が始まったのは、日没後の午後 5 時ごろです。通常、浅草寺は日没から境内のライトアップをしていますが、この日はそれを行っていませんでした。そのため、浅草寺の境内は暗く、とても印象的でした。

お水舎

浅草寺(東京・台東区)
浅草寺(東京・台東区)

観音堂の前には お水舎(おみずや)があります。お水舎とは、参拝前に手と口を清める施設です。手水舎(ちょうずや)ともいいます。

お水舎からは観音堂の入口がよく見えます。亡者送りの鬼たちは観音堂から出てくるので、お水舎の周辺にいればいいのではと考えました。

亡者送りの祈祷が終わったのは、午後 5 時 45 分ごろです。その祭、観音堂の照明も消され、あとは 2 人の鬼が出てくるのを待つだけです。この頃になると、本堂の前には人だかりができていました。

浅草寺(東京・台東区)
浅草寺(東京・台東区)

今回はお水舎の浅草神社側で亡者送りを見学しました。この場所は見にくかったですね。初めての見学だったため、少し残念な気持ちになりました。

所感

私が浅草寺の亡者送りを見学したのは、今回が初めてでした。2 人の鬼が境内を周る様子は、とても荘厳でしたね。何で今までこの行事を見学に来なかったのかと後悔しました。

今回はお水舎の前で鬼を見学をしました。しかし、写真撮影を考えた場合、お水舎と香炉の間あたりがベターな気がします。この場所では、2 人の鬼が本堂から出てくるところや香炉の周りを回るところを撮影することができます。

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